砂場

これは、ただの砂場です。

チャーハン

おいしいと泣きたくなる食べ物がある。

チャーハンと玉子焼き、あとお吸い物。

これらがあんまりおいしいと、慰められているような、励まされているような、がんばったねと言われたような気持ちになる。人目がなければわんわん泣きたいくらいに。なにかの記憶と紐づいてるのかもしれないが、これらは美味しくなければとくに泣きたくならない。自分の母親の手料理はあまりおいしくなかった。父方の祖母は料理上手だったが、チャーハンなど作ってもらった記憶は無い。

理由などないかもしれないなと思う。さいきん観た映画で、「○○があったから、自分は○○になりましたというような分かりやすいものがあればいいのにね」といった意味のセリフがあった。

キャラクターを描くとき、なんでこういう性格なのか、どうしてこういう言葉を言うのかと考えることがある。前述のセリフは、その理由が分かれば理不尽な自分自身に納得できるのに、といった意味のことだったと思う。理不尽なことの方が多い。わかりやすい背景や理由など、ないほうが自然なのかもしれない。